東京餃子通信

全国の餃子情報をほぼ毎日お届け!

「全国餃子まつり in かわさき」で出会った今後ブレイクしそうなご当地餃子たち

スポンサードリンク

image

東京餃子通信編集長の塚田です。

先週は「全国餃子まつり in かわさき」が川崎競馬場で開催されました。

「全国餃子まつり」は、2010年に浜松市で第一回が開催されて以来ほぼ毎年開催されているご当地餃子の祭典。今回も全国各地から様々な餃子が集結し、2日間で10万人もの餃子ファンが来場したそうです。

私も初日の午前中からお昼過ぎまで現地に行ってきました。

今回は、中でも宇都宮や浜松などすでに皆さんにお馴染みの餃子だけではなく、今後ブレイクが予想されるご当地餃子に注目してみたいと思います。

今回はとても長い記事なので目次を用意しました。

餃子の熱気に包まれる川崎競馬場

今回の会場の川崎競馬場には社会人になりたてのころナイター競馬を見に来た覚えがあるのですが、そのころのイメージに比べてかなりキレイになった気がします。

image

 

全国餃子まつりの会場は競馬場中央の芝生の広場。

まず最初に入口で入場券替わりの餃子パスポートを購入します。

IMG_5332

 

会場内で餃子を購入するためにはこのパスポートが必要です。

餃子パスポートの売上は、運営費に使われるほか収益の一部は震災被害復興にあてるため日本赤十字社に寄付をされるそうです。

福島や仙台などご当地餃子で有名な地域もいまだ東日本大震災からの復興支援が必要ですし、各地で特色のある餃子を生み出す九州も熊本地震からの復興が必要なので、これは餃界にとっても有意義な使い方だと思いました。

IMG_5335

 

会場に足を進めると朝までの雨で天候的にはあまり恵まれていなかったのですが、会場内には餃子のにおいに誘われて集まってきた人、人、人、人だらけ。

どの店舗にもかなり長い行列ができていました。

最も長く並んでいそうな行列の整理担当をしている方に聞いたところ、大体1時間待ちぐらいだとか。物凄い人気ですね。 

image

 

会場内のステージで行われていたフードファイターのMAX鈴木さんがご当地餃子大食いパフォーマンスには多くのファンが集まっていました。

さすがチャンピオン、ずらっと並んだ餃子がみるみると胃袋に消えていきます。

今は60kg台しか体重がないそうですが、かつては120kgを超えていたのだとか。体重が半分ぐらいになるって、どんなダイエット方法だったのか気になりますね。

image

 

全国餃子まつりでは恒例の「スペシャオ餃子BAND」によるステージも開催されていました。

パチンコCR「餃子の王将3」のBGMも担当するなど餃界では知る人ぞしるバンドです。

 

手前で踊っているのは、浜松餃子のキャラクター「ちゃお」と八幡餃子のキャラクター「ヤハタン」です。

 子供たちに大人気で一緒に踊っていました。

image

 

餃子サミットに参加するご当地餃子国(通称G9)

会場内には全国餃子サミット参加国の9つのご当地餃子を推進している地域、通称G9のブースが一番目立つところに並んでいました。

こちらのブースは一皿300円均一というリーズナブルな価格設定もどこも長い行列ができていました。

かわさき餃子味噌で人気「かわさき餃子国」

まずは今回の主催国である「かわさき餃子国」。

川崎餃子は、戦後渋谷恋文横丁で人気だった餃子が、昭和28年に川崎に渡ってきたのが始まりなのです。

餃子は店によってそれぞれ特徴があるのですが、餃子の名店が集まり共同開発をした餃子ダレ「かわさき餃子みそ」をつけて食べるのが特徴です。

image

 

会場でも「かわさき餃子みそ」の販売がされていました。

通常648円のところ会場特価500円というお得な価格設定なのですが、元の価格が掲示されていないので、お得感があまり伝わっていなかったのが残念。

image

 

餃子購入量全国1位の「浜松餃子国」

続いて浜松餃子国。ご当地餃子の中でも最もメジャーな餃子の一つですね。

1世帯当たりの餃子購入量で宇都宮を抑え全国1位の餃子大国です。

キャベツをたっぷり使った餃子と、箸休めに添えられたもやしが特徴の餃子。

残念ながら今回は保健所の許可が下りなかったとのことでもやし無しの浜松餃子の販売でした。 

image

 

餃子ブランドNo.1「宇津宮餃子国」

 そして、ご当地餃子といえば宇都宮餃子国。

「宇都宮といえば餃子、餃子といえば宇都宮」というぐらいの、圧倒的な餃子ブランドが確立されていますよね。

なんでも「キスできる餃子」という映画を製作中らしく、2018年には全国で公開されるそうです。

kiss-gyo.jp

その認知度もあって、お店の前には常に長い行列ができていました。さすがの人気です。

 

image

円盤餃子でマスコミも注目の「ふくしま餃子国」

続いてふくしま餃子国。

福島は戦後中国からの帰還者が多かった街ということもあり、戦後の闇市で餃子店が生まれ、市内に多くの餃子店が集結している地域です。

地元の餃子店で出している餃子のレベルの高さに加えて、全国餃子まつりやその他の地道なPR活動の成果もあって、最近テレビや雑誌など様々メディアでもよく目にするようになりました。

image

 

そういえば、私が初めて参加した「全国餃子まつり」も福島でした。

www.tokyogyoza.net

福島の餃子はフライパンで円盤状に餃子を焼く円盤餃子と呼ばれる焼き方に特徴があるのですが、全国餃子まつりには500個同時に餃子が焼ける巨大鉄鍋で餃子を焼くパフォーマンスを行っていました。

ちなみに福島では1,111個の餃子を同時にやけるギネス認定の巨大鉄鍋もあり、今回持ち込んだ巨大鉄鍋は3号機とのことでした。

image

 

鉄鍋餃子を生んだ「八幡ぎょうざ国」

同じ鉄鍋つながりでこちらは八幡ぎょうざ共和国の鉄鍋餃子。

ステージ前で踊っていたヤハタンも接客中です。

八幡の鉄鍋餃子は、実は、今では博多名物の一つになっている一口サイズの鉄鍋餃子の元祖的な存在です。

image

 

今回は1,000個の餃子を同時に焼ける巨大鉄鍋を使って小ぶりなサイズの餃子を一気に焼いていました。

この鉄鍋を作る際には、福島餃子国の技術協力を得て開発を行ったとのこと。

この様に、全国餃子サミットなどを通じて各国の交流は盛んにおこなわれているそうです。

image

 

緑色のモチモチ水餃子「すその餃子国」

 続いて静岡県裾野市のすその餃子国。

こちらはG9の中でも珍しい水餃子推しのご当地餃子です。

裾野市特産のモロヘイヤを餃子の皮に練りこんだモチモチ食感のグリーンの皮が特徴です。

モロヘイヤは「王様の野菜」という意味の言葉で食物繊維、ミネラル、ビタミン、カルシウムなどを豊富に含む栄養価の高いため古代エジプトのクレオパトラも愛用したとも言われています。

image

神の雑穀を使った「伊那餃子国」

続いて長野県伊那市の伊那餃子国。

地元伊那産の雑穀アマランサスを使った水餃子で、信州のみそをベースとした味噌ダレにつけて食べるのが特徴。

ちなみにアマランサスはタンパク質、カルシウム、鉄分といった栄養価が非常に高く「神の雑穀」とも呼ばれているそうです。

「王様の野菜」に続く「神の雑穀」。

餃子ってすごいですね。

image

人気急上昇中「津ぎょうざ国」

宇都宮餃子国、浜松餃子国を抑えて、この時点で最も長い行列を作っていたのは津ぎょうざ国。

学校給食のメニューから生まれた巨大な揚げ餃子「津ぎょうざ」は、最近カレーの「日乃屋」のコラボメニューに採用されるなど、ご当地餃子として知名度を急速に上げてきている餃子です。

www.tokyogyoza.net

行列に並びながら片手で食べられるという利点もあって、全国餃子まつりではいつも人気の餃子ですが、今回も大人気でした。

image

 

2018年全国餃子まつり開催国「仙台あおば餃子国」

G9の最後に紹介するのは仙台あおば餃子国。

参加9か国の中では後発の仙台ですが、自治体と餃子店が一体となりかなり力を入れてPRを行っています。

仙台の伝統野菜「雪菜」を皮に練りこんだ緑の餃子で、濃い野菜の風味がする野菜餃子です。

来年6月に開催が予定されている「全国餃子サミット&全国餃子まつり2018」は、仙台開催が決まっている注目のご当地餃子です。

image

 

これからブレイクが予想されるご当地餃子はこれだ

知る人ぞ知る餃子の町「高鍋町」

 川崎市と自治体同士の連携協定のある宮崎県も県のPRブースを出店。

image

 

ゆるキャラダンス選手権で優勝した「みやざき犬」の「ひい」君がブース前ではダンスを披露。

これには子供たちも大はしゃぎでした。

image

 

そして宮崎県からやってきたのは、餃子購入量で浜松市、宇都宮市に続く第三位になった宮崎市、、、

ではなく、知る人ぞ知る全国有数の餃子の町「高鍋町」から2店舗の餃子店が出店していました。

高鍋町は宮崎市から海沿いに30kmほど北上したところおにある小さな町です。宮崎県の中でも最も小さな自治体らしいのですが、住民一人当たりの餃子店舗数が全国トップクラスの餃子店の密集地なのです。

そんな高鍋町からはるばる川崎にやってきた一つ目のお店は「餃子の馬渡」。

こちらもお店の前には長い行列ができていました。

image

 

私が「餃子の馬渡」の存在を知ったのは昨年の夏前。

「マツコ&有吉の怒り新党」で浜松餃子とともに紹介されたのを見て、お取り寄せをして食べたことがあります。

 薄皮なのによく伸びるモッチモチの皮にキャベツの甘みが印象的な餃子です。ラードを使ってカリっと揚げ焼きにする馬渡独自の焼き方もポイントです。

お取り寄せや県外の催事などにも積極的に取り組んでいるので、既に「餃子の馬渡」をご存知の方も多いかもしれないですね。

www.tokyogyoza.net

高鍋町からやってきたもう一軒の餃子店がこちら「たかなべギョーザ」。

こちらも人気で長い行列ができていました。

昭和46年に創業した地元では老舗の餃子専門店です。こちらは通販も細々とやっていて、催事に出ることも少ないようなので、地元出身の方以外にはほとんど知られることは無いかもしれません。

私も「たかなべギョーザ」については今回初めて知りました。

一餃一会といいますが、次にいつ「たかなべギョーザ」に出会えるかわからなかったので、行列にならんで食べてみることにしました。

image

 

行列は長かったのですが進みが速く20分ほどで餃子を購入することができました。

カリっと焼かれたやや小ぶりな餃子は、餃子の馬渡とも近い感じの餃子です。

image

 

皮は薄めですがモチっとした強めの弾力があります。

餡はキャベツと玉ねぎの野菜の甘みを活かした餃子です。

豚肉の旨味もあって餡のバランスが良くとれていますね。味付けは素朴ですが素材の良さが十分に活かされた良い餃子です。

添付のつけダレで好みの味に調整して食べるのがオススメです。

image

 

東京の町中華の店主が共同開発した「東京餃子」

「東京餃子」という聞きなれないご当地餃子のお店が出店していました。

看板には東京都中華組合と書かれています。

image

 

東京餃子は、東京の中華料理店の組合である東京都中華料理生活衛生同業組合が共同開発した餃子とのこと。

 

image

 

江戸野菜の小松菜を皮と具に練りこんだうぐいす色の餃子で、これに梅ジャムが添えられています。

組合事務所のある鶯谷駅の近くに梅ジャムの工場があるため梅ジャムを使っているとのこと。

皮もうぐいす色で鶯にちなんだ餃子です。

image

 

皮と餡に練りこまれた小松菜の強い風味に負けないよう餡にはしっかりとした下味がついています。

この濃いめの味付けと梅ジャムの酸味のバランスがとても良いです。

これは意外な発見。

皮の緑色と梅ジャムの赤っぽい色の組み合わせはクリスマスっぽい感じでもあります。

今後、東京餃子は組合会員の中華料理店でも展開が検討されているそうなので、東京の町中華の新名物になるかもしれないですね。

image

モッチモチの常陸手うち餃子「正」

 茨城県の日立市からやってきた常陸手打ち餃子「正」です。日立駅近くにある餃子専門店なのですが、餃子やビールのイベントなどに積極的に出店していたり、テレビや雑誌などにも登場している注目度急上昇中です。

image

 

厳選した小麦を手でしっかりと練ってからじっくりと寝かせて作った特製の皮はも抜群のもちもち食感です。

皮の中には肉汁たっぷりのとってもジューシーな餡が詰まっています。

このような餃子イベントでは手延べ皮の餃子に出会えることは滅多にないので、非常に嬉しい存在です。

他のお客さんもそれを知ってなのか、常に長い行列ができていました。

image

 

首都圏で初開催の「全国餃子まつり」でしたが、今回も新たな餃子との出会いもあり大変楽しめました。

次回「全国餃子まつり」は2018年6月に仙台で開催予定です。

東京からは新幹線で90分ぐらいで日帰りも可能な場所なので、仙台の餃子店開拓も含めてなんとか予定を調整して参加したいと思います。

皆さんも来年は仙台に集結しましょう!