東京餃子通信編集長の塚田です。

今年の2月に「世界まるごとギョーザの旅 」という書籍が出版されました。著者は久保えーじさん。

奥様とお二人で世界各地で食べた感動の味を日本で再現するというコンセプトのレストランを経営されている方です。

私も以前「それどこ」というメディアに「ユーラシア大陸は餃子でつながっている! 中国からヒマラヤを越えてトルコ、ヨーロッパまでご当地「餃子」の旅」を寄稿するなど、それなりに世界の餃子的な料理は追っかけてきたつもりでした。

しかしこの「世界まるごとギョーザの旅 」を読んで、まだまだ私の見てきたモノは餃子の一部でしかないということを再認識。



ぜひ、久保さんのお話を聞き、奥様の料理を食べてみたいと友人たちを誘って久保さんの経営するレストランを訪問してきました。

旅の食堂「ととら亭」は、西武新宿線の野方駅から徒歩2~3分のところにあります。


世界の料理と酒を旅人が現地の味で紹介するという「ととら亭」のコンセプトが綴られています。

数週間に一回のペースでどんどんメニューを入れ替え、そのメニュー研究のために一定期間お店を休業して2人で旅に出るという素敵な生活をされています。



世界まるごとギョーザの旅 」の出版記念ということで「世界の餃子特集」を開催中。



カザフスタンとドイツとトルコの3カ国の餃子を提供していました。

私はドイツとトルコの餃子は現地で食べたことがありますが、カザフスタンは初めてです。



早速、世界の餃子の宴の始まりです。

最初の餃子にオススメのワインをお願いしたところ、久保さんオススメはアゼルバイジャンの白ワイン。

同じコーカサス地方のジョージアのワインは有名ですが、アゼルバイジャンも勝るとも劣らない上質なワインの産地として有名とのことです。



そして餃子が出来上がるまでの前菜にはサーモンを。これは白ワインに合いますね。



続いて登場したのがカザフスタンの餃子「アルマティ風チュチュバラ」です。

チュパチュラは、カザフスタンやウズベキスタンなど中央アジアで広く食べられる餃子のような料理です。

コリアンダーやディルで香り付けされたスープに小ぶりの水餃子的なものが沈んでいます。



包み方は帽子型の包み方。

餡の具材は羊肉なのかと思いきや、豚肉も使っているとのこと。

カザフスタンはイスラムだけでなくロシア正教の力も強い国のため、現地では普通に豚肉が入った料理を食べるのだとか。

中央アジアで一括りにして扱ってはダメなんですね。勉強になります。



続いてドイツのマウルタッシェン。

ドイツでも南部のイタリアに近くシュヴァーベン地方の餃子的料理です。ラビオリの影響を受けているのだとか。



以前、ミュンヘンで食べたマウルタッシェンはスープ餃子のような料理だったのですが、ととら亭のマウルタッシェンは見た目も調理方法も異なりました。

マウルタッシェンにはかなり多くの調理方法があるらしいのですが、こちらはフランクフルト風のマウルタッシェンを提供しています。

マウルタッシェンに添えられているのはホースラディッシュではなく紫キャベツをワインで炒めたもの。

浜松餃子でいうもやしと同じように箸休め的な役割をしているようです。



皮には卵が練りこまれていてパスタ風。

餡にはソーセージとほうれん草が使われていて、一度茹でた後に皮の上からタップリのチーズをかぶせてオーブンで焼いているとのこと。

ととら亭の奥様は元々ドイツ料理店で務めていたこともあり、そこで現地出身の料理人からならった作り方なのだとか。



ここで次の餃子に備えてワインを白から赤へ。

こちらもアゼルバイジャンのワイン。コーカサス地方の固有種「サペラヴィ」を使った赤ワインです。



この赤ワインに合わせるのはトルコのマントゥ。

東京餃子通信では何度も登場している世界の餃子シリーズでは定番の料理ですね。

トルコではイスタンブールに行った時に現地のマントゥを食べたことがありますが、今回ととら亭でだしてくれたマントゥは「カッパドキア風マントゥ」です。

マントゥはもともとはイスタンブールの料理ではなくカッパドキアに近いカイセリという地方の郷土料理なので楽しみです。

マントゥはもちもちの手延べ皮で羊肉を包んだ小さな水餃子のような形状をしています。

そこにニンニクの効いたヨーグルトソースとパプリカバターがかけてあり、仕上げにミントがちりばめられています。



イスタンブールで食べたマントゥにとても近い味でした。

ヨーグルトソースが酸味が効いていて美味しい。



ラストはこの日のととら亭おすすめメニューからポルトガル・エヴォラの「カルネ・デ・ポルコ・アレンテジャーナ」。

以前ととら亭で出していて人気だったので「アンコールメニュー」として復活したそうです。

ポルトガルのアレンテージョ地方の郷土料理で、豚肉を赤ピーマンのペーストとワインでマリネ。

それをアサリやジャガイモと一緒ににソテーした料理です。上からコリアンダーがちりばめられていて爽やかな香りがします。

素朴で日本人の口にとっても合う料理でした。



料理も美味しかったですが店主の久保えーじさんの解説がとても面白く、あっという間に食事の時間が経過してしまいました。

一度にいろんな国の餃子が食べられるのは、世界中探しても「ととら亭」ぐらいじゃないでしょうか?

近々、世界の餃子シリーズの第二弾が始まるらしいので、再訪してあらためてレポートをしたいと思います。


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tarekomi