東京餃子通信編集長の塚田です。
先日のべんり屋に続いて、那覇からの餃子レポートです。
沖縄在住の方にお勧めを聞いた所、栄町に新しくできた餃子店の評判が良いという情報をもらいまして、前日に続いて再び栄町にやってまいりました。
Google Mapを頼りにスナックなどが立ち並ぶ路地を進んでいくとピンク色のこちらのお店に到着。
ここは本当に餃子店なのでしょうか?
お店の壁には近隣の地図が貼り付けられています。
この近隣には栄町社交飲食業組合というものがある様子。
聞きなれない言葉ですが「社交飲食」というのはスナックとかクラブを指すようですね。
お店の外観には餃子専門店らしさは全くないのですが、足元に小さく看板が出ていました。
店名は「大石餃子店」。
手作り餃子専門店です。
オーダー後に包み始めるというところにこだわりを持ったお店のようです。
店内はスナックの居抜きのような作り。
カウンターとテーブル席。
カウンター席に着席しメニューをチェックします。
餃子の種類
- 焼餃子
- 水餃子
- 蒸し餃子
の三種類があります。
焼餃子、蒸餃子はお持ち帰りもやっているそうです。
場所柄、お土産とか出前とかでも餃子が売れそうですよね。
餃子を全種一通り注文しようとしたところ、この日は早い時間で餃子が売れ過ぎてしまい、22時ぐらいの時点で残っていたのは焼餃子のみ。
焼餃子があるのに、水と蒸しができないということは、調理方法だけでなくそれぞれ餡や皮を使い分けている可能性が高いですね。
焼餃子以外も期待が持てましたが、今回は唯一残っている焼餃子と泡盛のさんぴん割りを注文。
焼餃子はニンニクありなしを選べたので、ニンニクありを選択。
さんぴん割りというのは、さんぴん茶(ジャスミンティー)で泡盛を割るという飲み方なのですが、沖縄ではかなりポピュラーな飲み方です。
カウンターからキッチンを眺めながら餃子の焼き上がりを待つことにしました。
まずオーダー後に、注文が入った分だけ餃子を包むところからスタート。
焼き機は使わずに、鉄のフライパンを使って餃子を焼いていました。
しばらくして焼餃子が焼きあがりました。
少々小ぶりな餃子が5つ。
光の関係で焼き色は薄めに見えますが実際にはカリッと良い感じに焼けていました。
小さめの皮ですが伸びが良さそうで餡をパンパンに包んでいます。
これぐらい餡を詰め込んだ餃子は私好み。
深めに刻んだヒダもしっかりと圧着されていて、美味しさを全て皮の中に閉じ込めています。
注文が入った後から包むのにとても丁寧に包んでいるのがよくわかります。
良質な皮と包み手の腕と両方が揃わないとこの形には包めませんね。
皮は決して厚くはないのですが、モチっとした弾力とサクサクっとした焼き目の食感の両方が楽しめます。
餡は沖縄の餃子にしては珍しく野菜多めでキャベツのザクザクした食感も残っていますした。
野菜の甘みと豚肉の旨味とそしてニンニクもしっかりと効いています。
非常にベーシックな具材と味付けですがレベルは非常に高いですね。
沖縄感が全くないのが、観光客としては若干残念ではありますが、そもそも観光客向けのお店ではないですよね。
そのまま食べても十分美味しいと思いましたが「大石餃子店」では、
- 黒酢 × 醤油 × マスタード
- 酢 × コーレーグース
の2種類の食べ方を推奨しています。
ラー油のごま油の風味や油っぽさを避けるという狙いでしょうか。
コーレーグースを使うのは沖縄っぽくて期待大です。
せっかくなので両方のタレを試してみたいと思います。
まずは、黒酢 × 醤油 × マスタード。
黒酢の独特な香りとマスタードが意外とあいますね。
ただこのタレは大石餃子店の餃子よりも豚肉比率が高く肉々しい餃子の方が合うような気がします。
もう一つのお酢とコーレーグースのタレ。
ほぼ無色透明なタレ。
どんな味に仕上がっているのでしょうか?
餃子にたっぷりとタレをつけて食べるとこれが美味。
餡の素材の味や下味を邪魔するどころかお酢の力で味を際立たせてくれます。
そこにコーレーグースの辛味が加わり良いアクセントになっています。
これは横浜に帰っても実践したい食べ方ですね。
今回は焼餃子しか食べられませんでしたが、作り手のこだわりが感じられる餃子で水餃子と蒸し餃子への期待が高まってしまいました。
次回沖縄訪問時にはもう少し早い時間に来て、焼、水、蒸の食べ比べをしたいと思います。