東京餃子通信編集長の塚田です。
3月の初旬に広島出張があったので、そのついでに広島の餃子店を巡ってきました。
東京餃子通信は書き始めてから、初めての広島上陸です。
事前に軽く下調べしたところ、広島では餃子専門店はランチ営業を行っているところが少なく、広島の餃界は夜が主戦場の様子。
さて、昼間の仕事の予定をすべて終わらせ向かったのは広島でトップクラスの人気を誇る「清ちゃん」です。
狭い店ですぐに席が埋まってしまうとのことで開店時間の少し前にお店に到着。
のれんがすでに掛かっていたのでお店に入ってみるとすでに満席。
しかもこの日は予約で閉店まで満席が続くとのこと、、、
今回は残念ながら訪問を見送ることにしました。
それにしてもすごい人気ですね。
さて、最初の目的地から躓いてしまいましたが、周辺でこのすぐに入れそうな餃子店を探して見つけたのがこちら「天津」。
赤い大きな看板のイラストと電話番号の下4桁の7084に「シナオヤジ」とルビを振るあたりに個性の強さを感じます。
お店の外には「天津」のお店の歴史が記されていました。
創業は戦後間もない昭和29年。
中国の天津から戦後に引き上げてきた先代が、現在のアリスガーデンで始めた餃子屋台が「天津」の始まりとのことです。
以降、店頭の暖簾に掲げられた「家常便飯」の言葉通り、中国家庭料理を提供する店として長年地元の支持を集めてきたようです。
餃子舗と掲げるだけあって、メニューの中でも餃子が一番大きく紹介されています。
店内は手前にカウンター席と奥にテーブル席という作り。
夜の営業が始まったばかりとのことで、まだ先客はいませんでした。
一人で訪問だったのでカウンターの端の席に座らせていただきました。
壁には歌手やスポーツ選手の色紙がずらりと並んでいます。
通称「仙人」の先代が1975年の広島カープ優勝を祝う写真が飾られてていました。
看板のイラストは仙台の似顔絵だったようです。
「天津」ではメルマガ会員の募集もしているのですが、登録用の合言葉が「ずっとカープが好きだった」とのこと。
カープ愛が強すぎるので、横浜から来たとかベイスターズを応援しているとかは内緒にしたまま餃子を注文することにしました。
餃子は水餃子と鍋貼児(焼餃子)から選べます。
餃子はどちらも同じもののようなので、今回は鍋貼児のみを注文しました。
飲み物は軽く青島ビールを選択しました。
ビールを飲みながら厨房を眺めていると、かなり年季の入った焼き機で餃子を焼いているのが見えます。
待つこと5分少々、焼餃子が焼き上がり運ばれてきました。
一人前7個というのが天津のスタイルのようです。
油をたっぷり使い良く焼き気味にカリッと焼き上げています。
私好みの焼き加減。
焼ムラもほとんどなく仕上げてあります。
やや厚めの皮を使いひだは少なめに包んであります。
きっちりと圧着をして餡や肉汁が外に漏れないように包まれています。
皮の食感は柔らかめですが弾力を感じます。
これは水餃子にしても美味しそうな皮ですね。
餡は豚肉とキャベツのバランスタイプ。
かなり練りこまれています。
ニンニクはかなり控えめ。
その代わりに生姜で香りづけをしています。
とてもさわやかな香りです。
味付けはシンプルなのでラー油の入った餃子ダレを使います。
タレはあらかじめ調合されています。
醤油の配分が多い濃いめの餃子ダレです。
餃子のタレをつけて餃子の味を調整しながらいただきます。
味を濃いめにしてビールのお供にしても良いですし、タレはちょい付けにしてチャーハンや麺類などのサイドメニューとしても活きそうな餃子でした。
店の雰囲気通りの昭和な懐かしさを感じる良い餃子でした。
広島餃子をハシゴするため「天津」では鍋貼児だけで我慢をして次の餃子店に向かいます。
今回はハシゴをするため食べられませんでしたが、「天津」の水餃子は気になるので、チャンスがあれば再訪して水餃子も食べてみたいと思います。
天津 (中華料理 / 胡町駅、八丁堀駅、銀山町駅)
夜総合点★★★★★ 5.0