東京餃子通信編集長の塚田です。
最近、東京ではなく"福岡"餃子通信になったのではないかと思われるほど福岡の餃子情報を連投してますが、今回も福岡の餃子情報をお届けします。
前回までと同様にHASH#FUKUOKAの「東京餃子通信の編集長が、餃子のルーツを求めて食べ歩いた福岡の餃子屋11店」からのスピンオフのレポートです。
今回ご紹介したいのは地下鉄「西新駅」から徒歩5~6分ほどの住宅街の中にある「馬上荘」。
創業昭和32年の「馬上荘」は、福岡では超老舗餃子店として有名な餃子専門店です。
昭和のレトロな雰囲気をもった店構えですね。
店内は入口脇にテーブルが2つとカウンターに8席と、かなりコンパクトな作り。
カウンターの中では、ご主人と娘さんが餃子を黙々と作っています。
カウンターの様子は撮影NGとのこと。
メニュー表は許可をもらって撮影させてもらいました。
こちらのメニュー表は創業40周年の記念に常連客からのお祝いでもらったのだとか。
今では創業60年を超えますが、多くの常連客に愛され続けている様子が、こういうところからも感じ取れますね。
かつては西鉄ライオンズの選手たちも贔屓にして、「馬上荘」に通っていたそうです。
レトロな雰囲気のお店には瓶ビールが似合う!
と、いうわけで餃子と合わせて瓶ビールを注文。
ビールはアサヒのスーパードライでした。
餃子は注文が入ってから皮を伸ばすため調理時間がかなりかかるため、合間のつなぎにレバテキを頂くことに。
こちらも福岡定番のおつまみメニューで、居酒屋や屋台でもよく見かけます。
非常にビールによく合う料理です。
注文が入った餃子はご主人とその娘さんの見事なコンビネーションであっという間に、皮伸ばしと包みの作業が進められます。
そして鉄鍋で一気に焼き上げられます。
焼き時間も結構かかるので、注文から10~15分ぐらいでようやく餃子に対面することができます。
1人前10個入りで、この日は3人での訪問だったので3人前を注文しました。
ハシゴをする予定だったので、控えめににしましたが、1人でも2~3人前は軽く食べられると思います。
薄めに伸ばされた皮ですが手延べなのでモチモチ感はかなりあります。
包み方も真ん中に集めるような感じで特徴的ですね。
餡は、玉ねぎと牛豚の合い挽肉が中心。
ねっとりとするまで練り上げられた餡を、手延べの皮でふんわりとやさしく包み込んでいます。
玉ねぎの甘い味わいと風味が特徴的な餃子です。
玉ねぎの水分を徹底的に絞り切ることが「馬上荘」の餡を美味しくする秘訣なのだとか。
柚子胡椒と餃子ダレをつけて食べると、更にお酒に合う味になります。
たっぷりとタレとつけ、柚子胡椒を辛味のアクセントに。
これが「馬上荘」の餃子の完成形です。
ビールも良いですが、焼酎が飲みたくなる餃子ですね。
焼き餃子なのに油のしつこさが全くないため、あっという間に30個の餃子は3人の男たちの胃袋の中に消えていきました。
餃子を全て食べた後に残ったお皿を見てビックリ。
ほとんど汚れていないのです!
普通、餃子を並べるとひだ側にも油がついてしまうため、お皿に油の後がべったりとなりがちです。
しかし「馬上荘」では、焼くときに油をあまり使わないため、お皿がほとんど汚れないのです。
これが、「馬上荘」の餃子を美味しくするもう一つの重要なポイントとなっているようです。
「宝雲亭」、「テムジン」など福岡の老舗餃子店は、ひとくちサイズで、餡に玉ねぎと牛肉を使うなど共通点が多くみられます。
「馬上荘」も同様に玉ねぎと牛豚の合挽肉を使うという点は、他の老舗店と共通していますが、皮の使い方や練りこみ方、餡の具材の配合などなど、馬上荘らしさが感じられるとても美味しい餃子でした。
お店の雰囲気もステキなので、福岡を訪問する際にはちょっと足を延ばしてでも再訪したいお店です。