東京餃子通信編集長の塚田です。
先日、GOTOトラベルで福島に行ってきました。
福島は2012年に開催された全国餃子サミットへの参加以来の訪問なので実に8年ぶりです。
前回、福島に来た際には時間が無くて訪問できなかった飯坂温泉を目指すことにしました。
福島駅からは福島交通の飯坂電車、通称いい電に乗り換えて30分ほどで到着します。
この飯坂電車は地元の皆さんの通勤、通学の足として利用をされている電車なのですが、終点が飯坂温泉という温泉街のため社内の温泉色がかなり強め。
車両の接続部分や先頭車両には飯坂温泉の暖簾がかけられています。
なんかほのぼのとする雰囲気ですよね。
飯坂温泉駅はこんな感じの素敵な駅舎です。
飯坂温泉は縄文時代からのとっても歴史のある温泉街です。
かつては松尾芭蕉も正岡子規も与謝野晶子も、更にはあのヘレンケラーも訪れたことのある温泉なのです。
駅周辺には温泉宿もたくさんあるのですが、その他に徒歩で巡れる共同浴場が点在しています。
こちらは駅のすぐそばにある渡来湯。
1200年の歴史がある浴場だったのですが2011年に建て替えられて今は一番新しい共同浴場になってます。
せっかく温泉町に来たので餃子を食べる前に温泉に浸かっていくことにしました。
飯坂温泉の共同浴場はとにかくお湯が熱いのを覚悟しなくてはならないそうです。
渡来湯は初心者向けで浴槽が2つあり、45度の熱いお湯の他に42度の温かいお湯から選べます。
他の共同浴場は基本的に45度以上の熱いお湯のみらしいです。
私も42度のお湯で身体をならした後に45度の浴槽に挑戦したのですが、3分ぐらい浸かったところで身体がゆでだこの様に真っ赤になりギブアップしました。
温泉に浸かって身体はポカポカになったのでメインイベントの餃子店に向かいます。
渡来湯からは歩くこと5分弱。
1953年創業の老舗餃子店「照井」に到着しました。
店内は満席だったので入口の紙に名前を書いて順番を待ちます。
お店の前にはなんと大きな鉄鍋が飾ってあります。
これは2012年にギネスに挑戦をしたときに使った鉄鍋ですね。
そしてギネスの鉄鍋の前には足湯があります。
待っている間は足湯に浸かることもできるようです。
私は先ほどまで温泉に浸かっていたので遠慮しましたが、これはちょっと嬉しい設備ですね。
そうこうしているうちに店内から名前が呼ばれ入店。
席について円盤餃子を注文します。
半皿というオーダーもできたのですが、せっかくここまで来たので一皿を注文し餃子を目いっぱい楽しむことにしました。
このためラーメンや一品料理は我慢することに。
餃子が焼きあがるまでの間はビールを飲みながらつなぎます。
周りの席には続々と円盤餃子が運ばれてきて餃子の良い香りが漂ってくるので、それをつまみにビールを頂いていました。
10分ほどまったところで私の円盤餃子が焼き上がりました。
サクッと揚げ焼きにされた22個の餃子が円盤型に並んでいます。
これは圧巻。
美しいですねぇ。
フライパンに油をたっぷり投入して揚げ焼きにするのですが、この焼き方は家庭ではなかなかできません。
揚げ焼きはフライパンから上げるタイミングが超重要で、そのタイミングはお湯が蒸発する音とのことです。
餃子を美しく焼くには修業が必要ですね。
「照井」の餃子は皮から自家製。
皮の材料は水と小麦粉だけ。
使い添加物は一切使っていません。
これをローラーで伸ばして、手作業で型抜きをしているそうです。
この皮は薄いのにモチっとした食感があります。
このため焼き面のサクッという軽い食感と皮のモチっとした弾力を同時に楽しめます。
そして皮の中にはキャベツたっぷりの餡。
キャベツは細かく刻まれていて水分も適度に絞られているので口の中でホロホロっと崩れます。
シンプルな味付けですがキャベツの甘みと豚肉の旨味がしっかりと感じられます。
そして餃子はタレにもこだわっています。
醤油の醸造元に依頼して特別に作られたタレに一味唐辛子を投入。
辣油も用意されていたのですが、さっぱりと食べたかったので一味唐辛子を選択しました。
このタレをたっぷりと餃子に絡めていただきました。
これが照井の餃子の完成形。
タレをつけることでコクも旨味もパワーアップ。
一味唐辛子の辛味も加わって思わずビールに手が伸びます。
円盤餃子が出てきたときには22個は多いかなと思いましたが、あっさりしていて皮も薄めなのでパクパクとあっという間になくなっていきました。
ラストはニコイチで完食です。
一人で円盤餃子一皿と大瓶一本が丁度良い感じの量でした。
身体はポカポカに温まり、お腹も一杯になり、飯坂温泉への滞在時間はわずか2時間程度でしたが温泉と餃子を堪能することができました。
きっと幸せというのはこういうことなんでしょうね。
飯坂温泉には照井の他にも餃子を出すお店がいくつかありますし、共同浴場もたくさんあるので、次回は一泊ぐらいしてゆっくりと飯坂温泉を楽しみたいですね。
餃子 照井 飯坂本店 (餃子 / 飯坂温泉駅、花水坂駅)
夜総合点★★★★★ 5.0