東京餃子通信編集長の塚田です。
東京餃子通信を始めてから10年以上、全国の餃子店を食べ歩くこと3000件以上にもなりますが、まだまだ訪問できていない名店があります。
未踏の餃子店の一つが大分県別府の老舗餃子店「湖月」です。
昭和22年に満州帰りの創業者が別府で創業した「湖月」は、日本で最も歴史のある焼き餃子専門店の一つとしても挙げられます。
こんな超有名老舗店であるにもかかわらず、別府に訪問する機会がなかなかできずに、未踏のまま残っていました。
そんな「湖月」大々的におとりよせ餃子を始めたということを聞きまして、お取り寄せをしてみました。
正確には別府の「湖月」ではなく、姉妹店として営業さえている久留米の「湖月」が餃子のお取り寄せを開始しました。
注文をして数日後には念願の「湖月」の餃子が冷凍餃子として我が家に届けられました。
気軽に足を運べない地方の有名店の餃子を簡単に自宅で楽しめるというのは、ものすごく贅沢なことですよね。
同窓されていたチラシには「湖月物語」として、本店の創業の歴史や姉妹店ではる久留米店の立ち位置が紹介されています。
餃子と一緒に特製のラー油も注文しました。
こちらも満州で習ってきたレシピがもとになった「湖月」オリジナルのラー油とのことです。
単純な辛みよりも風味や旨味を深めてくれる感じの味でした。
餃子のパッケージを開封すると、ちょっと変わった形に包まれた餃子が登場しました。
普通の餃子には存在しない「あれ」の痕跡があります。
「あれ」というのはこちら。
餃子の皮の角です。
通常餃子の皮は丸く伸ばされることが多いですが、「湖月」では四角い皮を使っているようです。
どことなくワンタンのような形状をしてますね。
皮が四角いことが原因なのかはわかりませんが、餃子の底面にもひだの様なものが刻まれています。
湖月の餃子の調理工程は通常の餃子と変わらないのですが、皮が薄いので焼く際の技術が必要になります。
皮の厚さは約0.3mmと通常の餃子の1/3ほど。
薄皮の冷凍餃子は、蒸しすぎると伸びるし、足りないと冷たい部分が残ってしまうし、火力が強すぎると焦げるし、弱すぎるとしなしなになるし、とにかく焼くのが難しいのです。
お店では高熱の鉄板で焼いているらしいですが、家庭ではフライパンに餃子がくっつかないようにサラダ油を薄めに敷いてから餃子を焼きます。
水を80ccほど加え蓋をして5分蒸し焼きにします。
その後、火を少し弱めて焼き色をつけて完成。
私はパリパリ感をより強く出したかったので、テフロン加工のフライパンですが油を使わせてもらいました。
繰り返しになりますが、薄皮冷凍餃子はいい感じの焼くのがとても難しいです。
その中でも十分合格点を超える焼き方で仕上げることができたのは個人的には収穫です。
別府の湖月ではメニューが餃子とビールのみという超ストリングタイプの餃子専門店らしいですが、この日はしっかりとランチを食べたかったので餃子定食にしてみました。
餃子12個にライスとみそ汁付き。
おかずに焼き餃子が加わるだけで、食卓が華やかなイメージになるのは不思議ですね。
餃子の中から染み出てくる油の効果もあり、底面はサクッとした軽い焼き加減に仕上げることができました。
サクサクっとした超軽い焼き目の食感です。
餡の量は少なめなのですが、豚肉比率が高くジューシーかつコクのある味わいです。
薄皮に肉比率の高い餡を合わせるのは難しいと思うのですが、不思議とバランスが取れています。
この辺が老舗店の奥深さなのでしょうね。
付属されていたポン酢醤油系のたれに湖月自家製のラー油をたっぷりと投入。
このタレは辛みだけでなく、旨味がしっかりと餃子に移ってきます。
お店では、この餃子はビールのお供という位置づけのようですが、この日はランチタイムだったので白米のお供として活躍してもらいました。
この餃子はビールがなくても十分に楽しめる、主菜になれる餃子だと感じました。
今回は湖月の餃子は初体験だったのですが、薄皮冷凍餃子でありながら何とか良い感じに焼け、白米との相性も確認出来たので、個人的には大満足の結果でした。
後は別府と久留米で湖月を餃子を焼いてもらって自分で焼いた餃子との違いを確認するのみです。
お店で食べたら格段に美味しいのだろうなぁ。
お取り寄せは、こちらから!