熱海駅から海岸に向けて坂を5分程降りた大江戸温泉物語のちょっと先にお目当ての「壹番」はあります。
壹番は30年以上この地で営業しており、地元以外にも元首相など多くのファンを抱えているとのこと。中でも、秋元康さんは、こちらの餃子だけを食べるために、わざわざ東京から車を飛ばしてやってくるそうです。

店頭の四川と、

広東の装飾が高級感のある雰囲気を出しています。

火曜日の夜だというのに店内はほぼ満席。なんとか円卓に相席で座らせてもらいました。
週末は予約必至。平日でも昼時は待つことを覚悟して時間の余裕をもって行った方がよさそうです。
店内は狭いですが非常に落ち着いた雰囲気でゆっくりとした時間が流れているのが感じられます。
今回は、餃子と天津飯とビールを注文しました。

ひょうたん型に箸置きもお洒落な感じですね。

瓶ビールが先にやって来ました。
サッポロ黒ラベルですが静岡工場で作った伊豆限定ラベル。
熱海があらためて伊豆なんだということを認識しました。

こちらは、お通しの大根の醤油漬けです。

餃子に先行して天津飯がやって来ました。
見た目も美しいですが、これはかなり美味い。
今まで食べた天津飯の中で一番かもしれません。
フワッとした卵の焼き加減も素晴らしいですし、餡の味付けも絶妙です。

そしてお目当ての焼き餃子がやって来ました。
小さめの餃子が6つ並んでいます。
薄めの皮をパリっと焼き上げた感じで焼き加減は申し分なし。

ヒダの形から丁寧に餃子を作りこんでいるのがわかりますね。
美しく一直線にヒダが並んでいます。
焼き上げる際に、水ではなく鶏ガラスープを使って蒸すそうです。
たしかに口に入れた瞬間の風味が普通の餃子と違います。

薄いながらも弾力のある皮の中からには深い味わいの餡が待ち受けてます。
ジューシーさを出すために餡に背脂を足しているそうです。豚肉の甘みもしっかりと感じられます。
野菜はベースはキャベツ。あとはネギとニンニクが少々。
キャベツはいったん下茹でをして、余分な水分をぬいているとのこと。
シャキシャキした食感が残っていて良い感じです。
味付けは深みはあるのですがあっさり目。パクパクと何個でもいけてしまいそうです。

完成型の餃子に見えますが、これまでに何度も進化を繰り返しやっとこの形にたどりついたそうです。
餃子一つにここまでのこだわりをもって改良を続けるというのは並大抵のことではないですよね。
東京からわざわざ足を運ぶ価値は十分にあると思います。
熱海には、壹番以外にも老舗的な中華料理店が多数存在しているようで、まだまだ開拓の余地が十分ありそうなので、温泉とセットでまた開拓の旅にやって来たいと思います。