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【宇都宮日帰り食べあるき3】橘田いずみさんが弟子入りしたという「天馬」の手延皮の魔術師

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東京餃子通信編集長の塚田です。

ゴールデンウィークを利用した宇都宮日帰り食べあるきツアーも3軒目。

地元宇都宮の友人家族と合流して目指したのは、東武線江曽島駅近くにある「天馬」。

橘田いずみさんの『ザ・餃子』での紹介記事を読んで以来、訪問予定リストの常にトップにあったお店です。



意外だったのですが、宇都宮の友人は今回まで天馬の存在は全く知らなかったとのこと。

地元の皆さんはあまり食べ歩くことはなく、特定のお店の餃子を食べるのが普通のようですね。


住宅街の中にある天馬に到着しました。



店内に入ると橘田いずみさんの写真とサインが沢山飾ってありました。
まるで家族のような扱いです。

なんでも橘田さんは、天馬の餃子の美味しに感動したあまり、通いつめて天馬に弟子入りをしたとのこと。



皮の製法が写真で記されています。

なんと竹もみで生地を作っているそうです。
麺の竹もみは以前テレビ番組でみたことはあったのですが、餃子の皮の竹もみは初めて。



天馬中華料理 / 江曽島駅

ご主人と奥様の二人で切り盛りをしている様子。ご主人は奥の方で餃子の仕込みを行っていて、接客は奥様が一人で担当。

元々はラーメンも人気のお店だったようなのですが、店主さんが体調を崩されて今は餃子メニューのみの提供となっていました。

餃子メニューのみといっても、種類はかなり豊富です。

ベースの餃子はニンニク餃子か干しエビ餃子(ニンニクなし)。
これらを調理方法を選んで注文するスタイルのようです。

季節限定品として、餃子とちおとめ(いちご味)と甘夏味餃子の2種類が提供されていました。

いちご味とか甘夏味とか餃子の味が想像できませんが、楽しみです。




皮を伸ばして、包んで、焼くという手間をかけているので、注文してから餃子がでてくるまで20分ぐらいかかります。

どんと円盤方に焼きあげられた焼き餃子が出てきました。
これはニンニク入りの焼き餃子です。

焼き色が美しいですね。


皮はかなりモチモチしてい弾力があります。
ヒダもきれいに並んでいます。

羽根のパリっとした食感とモチモチ皮のコントラストが良い。


餡からは豚肉の旨みが伝わってきます。
下味もかなりしっかりとついています。

これは他の宇都宮餃子とは一線を画した餃子ですね。

タレを付ける必要のない完成された餃子です。



続いてニンニクなしの干しエビ餃子。
この餃子は、2015年に私が食べた餃子の中で一番かも。

ぱっと見は、ニンニクあり餃子と同じと思いきや、皮が黄色がかっています。

橘田さんの本には、皮にワインや牛乳が練りこまれているという話が書いてありましたが、それが黄色い皮の秘密なのでしょうか?


皮の食感は強めのモチモチ。
決して分厚い皮ではないのですが、弾力性がとても強い。

羽のパリッとした感じとも合います。

餡には干しエビが大量に入っていて、ものすごく良い香りが口の中に広がります。

リンゴなどいろんな食材が餡に練りこまれているらしく複雑な味わいです。
強い香辛料が入っているわけではなく、具材の味と香りでここまで仕上げています。




続いて煮込み餃子。
こちらはニンニクあり餃子を選択。

見た目はタンメンのような感じです。
この野菜のクタクタ感は、野毛の三幸苑などで出会える、横浜スタイルのタンメンに近いですね。




クタクタに煮込まれた野菜スープと水餃子がよく合います。

皮が強いので、煮込まれても伸びた感じにならないのも良いですね。



さらに驚かされたのが、こちらの2品。

お皿の右側が甘夏味餃子、左側がとちおとめ餃子です。



果物が丸ごと入ったいちご大福的なスイーツ餃子なのかと思いきや、軽く想像を超えてきます。
天馬の親父さんのクリエイティビティに脱帽です。

皮に甘夏のが練りこまれています。
若干苦味が感じるので、皮も入っていると思われます。

口の中に入れると爽やかな香りの奥からかすかな苦味が。
大人向けの餃子ですね。



そしてとちおとめ餃子。
皮にイチゴが練りこまれています。

甘いというよりは酸味が感じられる餃子でした。

これも初めて食べた風味で美味しかった。



天馬の餃子には、宇都宮の友人家族も、餃子の味にうるさい妻や息子たちも大満足。

今回食べた中での一番人気は干しエビ餃子のようでした。

とにかく餃子への深い深い探究心が伝わって来る素晴らしい餃子でした。
こんな餃子がいつでも食べられるのだから、宇都宮の人は羨ましいですね。

ご主人には元気になってもらい、次回は竹もみの麺も食べるために再訪したいと思います。


東京餃子通信では、皆さんからの餃子情報をお待ちしております!


tarekomi