東京餃子通信編集長の塚田です。
先日発売されたdancyuの5月号はdancyuの第一特集では10年ぶりの餃子企画でした。
私も少しだけ関わらせてもらいましたが、10年ぶりということで気合の入った素晴らしい記事ばかりでしたね。
特集の中で一番大きく扱われていたのが、浜野謙大さんが行く「銚子電鉄に乗って日帰りギョーザ旅」。
キャベツの産地でもある銚子は隠れギョーザタウンだということ。
これは絶対に行きたいと思い、GW(Gyoza Week)中に現地集合現地解散の日帰りギョーザ旅を企画しました。
銚子駅までは東京駅から特急で約2時間。
横浜の自宅を朝出て、銚子駅に着いたのは11時半過ぎ。
さすが本州最東端、日帰り旅の限界ぐらいの遠さです。
ちなみに帰りは特急がなくなったので約3時間半の長旅でした。
今回現地に集合してくれたのは、東京、神奈川、千葉の各地から集合した私を含めて5名のつわもの達。
(アフロとサングラスでキャベツを掲げている理由はあとでご紹介します)
銚子商業手前の町中華「京華苑」
朝ごはんを抜いての現地集合にしたので、銚子電鉄に乗る前に腹ごしらえ。
最初の目的地「京華苑」に向かいます。
銚子駅から銚子商業高校の方に徒歩10分弱歩いた住宅街の中にある町中華。
dancyuの餃子企画には掲載されていなかったお店ですが、地元の人気店ということで気になっていたお店です。
お店の奥の円卓付きの小上がりを使わせてもらいました。
瓶ビールに餃子、焼売、炒飯、五目焼きそばと、空腹のあまり色々と注文。
餃子はかなり大きなサイズで皮も厚めのモチモチ皮でした。
持ち上げるとずっしりとした重さを感じますが、餡の具材はキャベツ中心なのであっさりとしています。
キャベツの甘さで勝負する餃子。
これが銚子スタイルの餃子なんですね。
軽いのでパクパクと食べられてしまいました。
餃子と対照的に焼売は豚肉がみっちりと詰まった肉肉しい餡で、これまた美味しかったです。
炒飯も五目焼きそばも具沢山で贅沢。
どれもボリュームがあって美味しい、町中華のかがみの様なお店でした。
アフロキャベツ収穫と餃子作りが楽しめるHennery Farm
ギョーザ旅は次の目的地へ進みます。
ここからが銚子電鉄の旅です。
乗車時に車掌さんから現金で切符を買とい、降車時に駅員さんに渡すという、今となっては斬新なシステム。
途中の無人駅から乗車したお客さんには、社内で切符を販売しています。
銚子駅から10分ちょっとで笠上黒生(かさがみくろばえ)駅へ到着。
銚子鉄道の発着時間の関係で、笠上黒生駅に早く着いてしまったので、近くのハーブ園「ハーブガーデンポケット」に寄り道。
ラベンダーが最盛期で、とてもきれいでした。
銚子灯台コーラという、地元のクラフトコーラを飲みながら休憩。
ブルーの炭酸水にコーラの原液を沈殿させた2色のコーラ。
これは昼間の犬吠埼の景色をイメージしているとのこと。
混ぜると朝焼けをイメージしたオレンジ色に変色します。
「ハーブガーデンポケット」のすぐ近くに、2軒目の目的地「Hennery Farm」があります。
dancyuにも掲載されていた、Hennery Farmは銚子で代々続く農園で、現在のご主人坂尾さんがなんと十二代目。
坂尾さんのアイデアで、アフロきゃべつというブランドで有機栽培のキャベツを栽培したり、餃子を販売したり、収穫体験、餃子づくり体験など、様々な企画を展開しています。
Hennery Farm入口のそばには、海藻が干してあるのかと思いきや、、、
何と、これはアフロヘアのかつらでした。
参加者はアフロヘアで、アフロきゃべつの収穫をするのが、Hennery Farmの流儀です。
古民家の宿泊とセットになっているコースでは、銚子電鉄にもこの格好のグループが乗車をすることになるそうです。
最初にアフロ姿で、向かったのがキャベツ畑。
畑に生えたままの状態で縦に包丁をいれてミルフィール状に切ったキャベツ。
同じキャベツでも外葉と芯とでは味と食感も異なるのですが、それを一度に味わえる食べ方なんだそうです。
一口で頬張ると、確かに味と食感が変化していることが分かります。
続いて畑に生えたままのキャベツを刻んで作ったキャベツサラダ。
キャベツは、収穫してからどんどん水分などが抜けて劣化をしていくのですが、流通しているキャベツは、どんなに早くても収穫から3日ぐらいたってから店頭に並ぶとのこと。
取れたてのキャベツはみずみずしくて甘くて、何もつけなくても美味しいのに驚きました。
キャベツ1玉を5人で完食しちゃいました。
お土産用のキャベツも自ら収穫して記念撮影。
キャベツをコールドプレスしただけのキャベツジュース。
メロンジュースの様な甘さで、めちゃくちゃ美味しかったです。
収穫したキャベツを使った餃子づくりです。
今回は、餡は事前に用意していただくショートコース。
餃界のつわものが集結していただけあって、あっという間に餃子が包み終わりました。
地元の製麵所で作ってもらっているという皮は、薄めなのに伸びも良くてとても包みかったです。
焼きを担当したのは、私とクック井上。さん。
蓋が足りなかったので、フライパンをかぶせて蓋にしています。
風が吹く中のカセットコンロという難しい状況ではありましたが、完璧な焼き色に仕上げることができました。
キャベツの甘さが際立つ、THEキャベツ餃子。
春キャベツの水分を吸わせるために、キャベツのパウダーを混ぜてるそうです。
キャベツの旨味をキャベツに戻すって初めて聞きましたが、素晴らしいアイデア。
また、調味料としてはひ志お(醤)を使ってうま味を足しているとのこと。
ひ志おというのは、米と麦と麹で作る発酵調味料で、味噌の様な形状をして醤油の様は風味がします。
味変用にと出してくれたのは、アフロコーンJAN。
Hennery Farmのもう一つの名物であるトウモロコシ「アフロコーン」とひ志おを使った辣醤で、辛みと旨味が足される調味料です。
アフロきゃべつ餃子に醤をちょい乗せして食べると、辛旨が加わって更に餃子が進みます。
ビールが欲しくなっちゃいましたが、農場にはビールは置いてなかったので、お茶で我慢しました。
味変をしながら餃子を食べ続け、約80個ぐらいの餃子もあっという間に5人の胃袋に消えていきました。
ここまででも盛りだくさんな内容ですが、銚子電鉄に乗って日帰りギョーザ旅はまだまだ前編。
後編でも銚子電鉄を乗り継ぎ、餃子店を巡りますので乞うご期待!