東京餃子通信編集長の塚田です。
食べあるキングでもご一緒させていただいているラーメン評論家の本谷亜紀さんから秋葉原に都城の餃子が食べられるお店があるというタレコミ情報をいただきました。
秋葉原駅から神田方面に5分ほど歩き神田川を渡ったあたりに「あたりや食堂」の看板を見つけました。
都営新宿線の「岩本町駅」が一番近そうです。
あたりや食堂は戦後間もない昭和23年に宮崎県都城市で屋台のお店として創業しました。
三代目のご主人が当店名物の「雷々麺」をもっと広めたいと東京進出を果たし、秋葉原のお店ができました。
「あたりや食堂」はラーメン店ではあるのですが、夜は軽く飲んで帰ることもできるようなメニュー構成になっています。
都城のお店だけあって霧島が白、黒、赤と並んでいます。
茜霧島も置いてあることもあるようです。
私は自宅でもよく飲む黒霧島を水割りでいただくことにしました。
つまみはもちろん焼き餃子。
メニューには「幻の餃子」と書かれていますが、実は私があたりや食堂を来店するのは三度目。
一度目はランチタイムに来てしまい餃子は提供時間外、二度目は遅めの時間に来たところ餃子が売り切れ。
三度目の正直ということでようやくこの餃子にたどり着きました。
私にとっては正に「幻の餃子」。
今回は、この餃子が幻ではなく実在していることが確認できただけでも嬉しいです。
九州の餃子らしく小ぶりのサイズの餃子。
ラーメンのサイドメニューというよりも酒のアテとしての役割が期待されます。
薄皮をカリッとよく焼き気味に焼いています。
餡が透けて見えるほどの薄皮ですが、意外と弾力があります。
パリモチを両立させた良い皮を使っています。
都城市の餃子ということで、ぎょうざの丸岡の様なキャベツ餃子を想像していましたが、餡は豚肉とキャベツ、ニラなどの野菜のバランスがとれたタイプ。
キャベツの甘みと豚肉の旨味が旨く生かされています。
ニンニクと一味唐辛子を使って風味にアクセントをつけているので、焼酎との相性も抜群。
繰り返しになりますが、これはお酒を楽しむための餃子ですね。
調合済みの餃子のタレが用意されているので、お好みで味を調整してみてください。
黒霧島と幻の餃子を楽しんだ後、締めに食べるのはもちろん名物「雷々麺」。
一般的なラーメンとはかなり様相が異なります。
ピリ辛醤油あんかけそばといった感じ。
先先代が屋台でお店を始めた頃はうどんにあんかけ野菜をかけたものだったとのこと。
その後、厚揚げや豚ひき肉を入れたり、麺をチャンポン麺に変えたりし進化をした末に現在の「雷々麺」の形になったそうです。
太いチャンポン麺に熱々ピリ辛の餡を絡めて食べるとこれが美味い。
癖になる味ですね。
この餡はご飯にかけても美味しそうだと思いましたが、餃子と麺だけでお腹いっぱいになってしまったので断念しました。
通常メニューにも「雷々飯」という丼ものがあるそうです
餃子が美味しくて呑めるラーメン店は貴重な存在です。
しかも都城の餃子が楽しめるお店は東京ではあたりや食堂だけだと思います。
望むらくは、22時閉店という営業時間をもう少し遅くまで伸ばしてほしいところ。
雷々麺の餡も、餃子も22時を待たずになくなってしまうことがよくあるので、他で飲んだ後には寄りづらいですね。