東京餃子通信編集長の塚田です。
昨年の年末に新規オープンした「日本餃子センター」からご招待をいただき小田急線の豪徳寺駅まで行ってきました。
こちら「日本餃子センター」は居酒屋「北の家族」などを運営するサブライム社の新業態です。
先日プレスリリースも出ていましたね。
豪徳寺駅から徒歩1分ほどのところで「日本餃子センター」を発見。
ほぼ全面ガラス張りの開放的な店構えです。
「つくりたての餃子あります」の立て看板の奥のガラス越しに普通の餃子店にはあるはずのないものが見えます。
店内に入るとそこに待ち受けるのは大きなトーセー工業製の自動餃子製造機。
皮を伸ばして型抜きをし餡を包んで餃子に成形するまでの一連の作業を自動化する機会です。
餃子工場やチェーン店のセントラルキッチンなどに設置される機械で、通常飲食店の個店に設置されるものではありません。
こちら「日本餃子センター」では当日分の餃子を当日に仕込むために餃子製造機を導入したのだとか。
特殊仕様の皮も店内で製造するためこの方式になったそうです。
特殊仕様の皮というのは通常の皮よりも厚手の蒸し餃子と茹で餃子用の皮。
「日本餃子センター」では素材に合わせて蒸しと茹での調理方法を提案しているそうです。
蒸し餃子は、
- キャベツ
- トマト
- レモン
- しょうが
- ニンニク
の5種類。
茹で餃子も、
- ねぎ
- しそ
- パクチー
- セロリ
- 春菊
の5種類。
それぞれベース餡にトッピング的に具材が追加されています。
開店当初は焼き餃子の提供は予定されていなかったそうですが、焼き餃子をリクエストが多く提供を開始したそうです。
店長曰く「焼き餃子は提供しているものの、当店のオススメはあくまでも蒸し餃子と茹で餃子」ということです。
気になった餃子を適当に注文。
そしてドリンクはレモンサワー。
レモンサワーも材料は国産のノンワックスレモンというこだわり。
コスト度外視とは言いませんが、かなり頑張っていますね。
まずは茹で餃子から。
餡の具材は春菊。
かなり厚めに伸ばされた皮は茹でることでつるっとした食感に。
機械包みでもこんなに皮の存在感が強い餃子が作れるんですね。
一方で皮が主役の餃子ということで餡の量はかなり控えめです。
あくまでも皮の引き立て役といった感じの餡。
足される餡の具材にもよりますが、もう少し餡の量は多いほうが良さそうだと思いました。
ちなみに春菊餃子はベースの豚肉と玉ねぎの餡に春菊がたっぷり足されています。
春菊の風味が印象的なので、春菊餃子に関しては餡の弱さはあまり感じませんでした。
続いて蒸し餃子。
蓋つきのステンレス製セイロで登場します。
同じ機械で包んだ餃子ですが、包み方にちょっとしたバラツキがあるのが面白いですね。
蒸し餃子の方が、小麦の風味がしっかりと感じられます。
キャベツ餡は春菊に比較すると餡の風味が優しくなるためなのか、餡の量の少なさが気になりました。
続いて焼き餃子。
焼き餃子も、茹で餃子や蒸し餃子と同じ厚さの皮を使っています。
焼き餃子としてはかなり厚めで強力粉が多めの皮です。
このため焼き面の食感がかなり固めに感じられました。
皮が厚いのでいきなり焼くのではなく一旦完全に蒸すか茹でて火を通してから焼き目をつけるという焼き方の方が良いかもしれませんね。
焼き餃子の餡はベース餡にニラがたっぷり追加されていて風味は私好み。
皮とのバランスを考えるともう少し餡が多くても良いかと思いました。
一通り餃子を味わったところでドリンクを生ビールにチェンジ。
なんとビールはサッポロのプレミアムビール白穂乃香です。
これが1杯390円というのは驚き。
先ほどのレモンサワーに続き白穂乃香。
かなりお得な価格設定ですね。
皮が前面にでる餃子のため、餡だけではなくタレを変えながら餃子が楽しめるような提案もしています。
右上から左回りに
- レモン酢
- トマト味噌
- 花山椒醤油
- 辛味噌
- にんにく醤油
の5種類。
タレの中で花山椒醤油は、どの餃子とも相性が良く万能的に使えます。
トマト味噌も良かったです。
タレで用意されていたレモン酢をつかったレモン酢サワーも飲んでみました。
お酢の味がするとでなんとなく健康的な感じを受けるのは不思議ですね。
茹で餃子では春菊の他にねぎ餃子も食べました。
癖がなく最も皮の味が感じられる餃子でした。
茹で餃子絡もう一品、セロリ餃子。
こちらはセロリの独特の風味が良いアクセントになっています。
セロリって餃子の具材として良い仕事しますよね。
こちらの蒸し餃子は上段はトマト餃子。
餃子の具材としてトマトはまだまだ珍しい存在かもしれませんが、トマトの酸味がジューシーな肉餡との相性がとても良いのです。
望ましくはもう少し豚肉が多めに詰まっていると嬉しいです。
下段はしょうが餃子。
これは餃子にとっては定番の具材。
蒸し餃子だとしょうがの爽やかな香りが引き立ちますね。
ラストはにんにく餃子。
ここまでの餃子がどちらかというとシンプルで餡の風味の主張は控えめなものが多かったのですが、にんにく餃子だけは異なります。
にんにくが相当量入っているようで、餃子を一口頬張ると口の中に一気ににんにくの香りが広がります。
かなりのインパクトです。
蒸し餃子にすることで、にんにくの香りがよりダイレクトに伝わるのかもしれませんね。
店内に餃子工場さながらの餃子自動製造機や、超厚手の皮、そして蒸しと茹で餃子中心のメニュー構成など、他の餃子居酒屋とは一線を画したコンセプトは非常に面白いと思いました。
餃子自体はもう少し改善ができそうなところもありましたが、まだまだ試行錯誤をしている段階のようなので今後の進化を期待したいと思います。