東京餃子通信編集長の塚田です。
昨年の年末にショッキングなニュースがありました。
野毛の名店。タンギョウの横浜代表とも言うべき三幸苑が2016年12月末をもって閉店となるというニュースが入ってきました。
野菜がクタクタになるまで煮込まれたタンメンとニンニクと生姜の効いた焼き餃子のセットが野毛で食べられなくなってしまったのです。
しかし今年に入って野毛に新生「三幸苑」ができたという情報を「はまれぽ」で発見。
元々「三幸苑」で働いていた従業員の母子が先代の味を受け継ぎ新店舗をオープンしたとのこと。
新しい店舗には以前使っていた看板や前店主の小川さんの手書きのメニューなどがあるらしいという噂も。
その真相を探るべく野毛に向かいました!
と、すぐに行こうと思っていたのですが、はまれぽの記事を読んだのが3月。
他にも野毛には宿題店が山ほどあったため延び延びになっていました。
先日、桜木町で朝一で打合せが入ったのでこの機を逃さないよう店舗の情報を調べると朝10:30から営業を行っているとのこと。
これはブランチにできると朝食を抜いて打ち合わせに臨み、打合せ終了後に準備万端の状態で野毛方面に向かいました。
桜木町駅から日ノ出町方面に進みWINSの手前の信号を右折した坂ノ途中に新生「三幸苑」を発見。
お店の上には「たんめん・ぎょうざ 三幸苑」の見慣れた看板が掲げられています。
たんめんの前にギリギリのところに「未」という字が書いてあるのですが、どういう意味なのでしょうか?
気になって昔の三幸苑のレポート記事から看板の写真を探してみると、、、
何とそこには「あとひく味 たんめん・ぎょうざ 三幸苑」と書かれています。
つまり、新生「三幸苑」の看板は元のお店から持ってきたもので、間口の広さの差で「味」の途中で切らなくてはならなかったのですね。
これはのれん分けどころの話ではなく、看板を継いだと理解しても問題ないのでしょう。
店内は以前の三幸苑からは想像もできないほど小ぎれいで明るい店構え。
さすがに前の店の雰囲気を再現するのは難しかったのでしょう。
三幸苑の2大看板料理は「たんめん」と「ぎょうざ」。
(もう一つ選べるのであればちゃーめんが入ってきます)
それぞれ単品で頼むとたんめんが800円、餃子が500円、半餃子が260円なのですが、ランチタイムはお得なセット価格。
たんめんと半餃子で820円になります。
こちらがたんめんセット。
たんめんに半餃子に小ライス。
小ライスがついている!
実は私はセットで注文したのは初めてだったのかもしれません。小ライスがついてきたことに少し動揺してしまいました。
秋のマラソンシーズンに向けてダイエット中だったのですが、これほどの炭水化物が午前中から一気に押し寄せてくるとは、、、
とはいえ注文したものを残すわけにはいきません。
まずはたんめん。
以前の三幸苑に比べると、野菜がややシャキシャキしていて、ニンニクのパンチを抑えた感じの味付けです。
私の個人的な好みで言うと味付けはこちらの方が好きかもしれません。
白菜は以前のようにクタクタになるまで煮込んでほしいですね。
続いて焼き餃子。
若干細長いフォルムをしています。
カリっとした焼き加減はとっても良い感じ。
包み方も以前の包み方を踏襲し、あまりひだを作らず包んでいます。
ひだの数は少ないですがしっかりと圧着されていて、形も非常にきれいに包まれています。
薄皮ですがモチっとした食感の皮の中には豚肉とキャベツが半々ぐらいに混ぜられた餡がたっぷりと詰まっています。
ニンニク、ショウガがしっかりと効いたパンチのある餃子です。
餡の味付けはシンプルなのでつけダレを調整します。
手作りラー油を使いましょう。
超薄めの酢醤油にラー油を多めに入れると私好みの餃子ダレが完成。
このラー油は見た目ほど辛くなく唐辛子の旨味を上手に活かしたラー油です。
このつけダレをたっぷりと餃子につけてたべると、タンメンのインパクトに負けない強いサイドメニューとして仕上がります。
今回は久しぶりの三幸苑のたんぎょうセットに大満足。
お腹も心も満たされました。
先代の味を守りつつ、少しずつ「三幸苑 野毛店」の独自の色を出してくれそうな大きな期待が持てそうですね。
「はまれぽ」の記事によれば、小川さんは餃子の仕込みや味のチェックに時々お店にも来ているらしいです。
通っていればまた会えるかもしれないですよ。