東京餃子通信編集長の塚田です。
浅草の老舗中華料理店の代表格「菜苑」が今月末(2018年3月)で閉店になるというニュースを聞いて久しぶりに浅草にやってきました。
浅草駅から桜が満開の浅草寺を抜けて観音裏へ。
千束通り商店街の入り口までくると「菜苑」の前には行列が。
皆さん考えることは一緒ですね。
亀戸や小岩にも菜苑がありますがこちら浅草の菜苑が元祖。
周辺の再開発により建物が取り壊しになるため、残念ながら閉店をすることが決まったそうです。
店内には別れを惜しむお客さんでいっぱいです。
回転が早いので15分ほどで店内へ。
餃子と純レバ炒めを注文し、さらにセルフサービスで瓶ビールをいただきます。
アサヒビールのお膝元ですが、あえてキリン一番絞りで。
最近では20代のころ大好きだっとアサヒスーパードライよりも一番絞りの方を好むようになりました。
年とともにビールの好みも変わるんですね。
厨房ではご主人とその娘さんがカウンターいっぱいに並ぶお客さんのメニューをテキパキとさばいています。
特にご主人の動きにキレがあります。
ビールをちびちびやりながら待つこと10分ほど。
ようやく純レバ炒めが登場。
つまみとして食べたかったので丼ではなく炒めにしました。
甘辛に炒められた鳥レバーにどっさりとネギがのっています。
レバーは炒める前に油で揚げてあるらしく、かすかな香ばしさもポイントですね。
とにかくお酒がすすむ一品です。
亀戸の支店に比べると辛味は抑えてあるようで、一味唐辛子で自分で辛さを調整しながらいただきました。
続いて焼き餃子が焼きあがりました。
焼き目がちょうど良い感じに仕上がっています。
あれだけ厨房が忙しそうなのに餃子の焼き方も雑にならないのが素晴らしい。
中厚の皮でヒダは少なめですが、丁寧に包まれているのがわかります。
餡はこれぞ昭和街中華の焼き餃子というような餡です。
練り上げられた豚肉と細かく刻んで水気をしっかり絞ったキャベツ、そしてニラ、ニンニクで香り付け。
万人が懐かしさを感じる餃子だと思います。
餡の味付けは控えめなので酢醤油とラー油で調整。
今回はラー油の砂の部分を多めにしてみました。
砂の部分は辛味だけでなく唐辛子の旨味も強いので私は好んで使います。
この辛味がニラやニンニクの香りと相まって、ビールをすすめてくれるのです。
久しぶりの菜苑浅草本店でしたが大満足。
この味が食べられなくなると思うと寂しい限りですが、関係者の皆さん長い間お疲れ様でした。
また、いつの日か復活しないかな〜。
味の工房 菜苑 本店 (中華料理 / 浅草駅(つくばEXP)、浅草駅(東武・都営・メトロ)、田原町駅)
夜総合点★★★★★ 5.0