東京餃子通信編集長の塚田です。
遅ればせながら日比谷の「TexturA」のディナータイムに訪問してきました。
「TexturA」は中国料理とスペイン料理が同時に楽しめるという斬新なコンセプトで人気のお店。
築地の「東京チャイニーズ一凛」や鎌倉の「イチリンハナレ」といった超人気店のシェフでもある齋藤宏文シェフが手掛ける新店としても注目を集めています。
以前ランチでは訪れたことがあったのですが、ディナータイムは初訪問。
といっても、コースではなく遅めの時間に一人でフラッと立ち寄りバーカウンターで食事をさせてもらいました。
店の奥の方がコース予約をしたお客さん向け、窓側にはもう少しカジュアルな雰囲気の席があります。
「イチリンハナレ」には、まだ行ったことがないのですが、「イリリンハナレのよだれ鶏」がこちらの人気メニュー。
そして「に つける山椒麺と餃子からの豆乳」という不思議な名前のメニューがあります。
ビールは東京クラフトのペールエール。
サントリーが出しているクラフトビールです。
とても丁寧に注いでくれました。
とても爽やかな香りで軽く苦みも感じられ、私の好きなタイプのビールでした。
まずはよだれ鶏の登場。
タレはこの後でも使うので残すようにと指示されます。
小鉢に赤色の辛そうなタレですね。
タレのベースは黒酢、中国醤油、ラー油といったところでしょうか。
見た目は辛そうなのですが、辛さは控えめでものすごく複雑な旨味が感じられるタレです。
ゴマにナッツ類に、生姜やニンニク、香菜、そして様々な香辛料が使われていますね。
蒸し鶏にタレを絡めて、よだれ鶏として楽しみます。
鶏肉も柔らかく、そして強い旨味を感じます。
指示通りにタレを残しておくと「に つける、、、」に展開していきます。
よだれ鶏の次に出てきたのは山椒麺。
麺に山椒が練りこまれていて爽やかな香りの麺です。
こちらを先ほどのよだれ鶏のたれにつけて食べるのです。
これが「に つける」ということなのですね。
旨辛のタレを山椒麺に絡めて食べたら美味しいに決まってますよね。
締めの麺というよりも、前菜の麺という感じで楽しめました。
そして「に つける餃子」の登場。
大きめのサイズの餃子が一つだけお皿に盛られて運ばれてきました。
とても丁寧に焼いているのが分かります。
手延べのオリジナル皮はやわらかめに仕上げてあります。
ヒダの数は10個以上刻み、餡をたっぷりと包み込んでいます。
この餃子をよだれ鶏のタレに絡めていただきます。
裏にも表にもしっかりとタレを絡めます。
ひとくちで頬張るにはやや大きめの餃子。
餡は豚肉比率がかなり高め。
肉と野菜の汁が餡にしみこんでいて、とてもジューシーに仕上がっています。
餡自体の味付けはそれほど強くはないのですが、素材の力で存在感を出しています。
この餡だからこそ、よだれ鶏の複雑なタレの風味にマッチするんですね。
餃子を食べた後にはタレに豆乳を入れて蕎麦湯の様に頂きます。
ここまででようやく「イリリンハナレのよだれ鶏」からの「に つける山椒麺と餃子からの豆乳」がゴールにたどり着きました。
ビールを飲み終わってしまったので、ROKU GINのソーダ割。
せっかくスペイン料理も楽しめるお店に来たので、スペイン野菜のパドロンのフリットもいただきました。
しし唐のような野菜で、スペインではお酒のお供として定番の野菜。
日本でいえば枝豆のような存在でしょうか。
素揚げに近い形で出てきましたが、これは酒のつまみには最高です。
ピーマンほどではないですが、苦みが感じられるのもお酒に合うポイントかもしれません。
前々から噂には聞いていた「イリリンハナレのよだれ鶏に つける山椒麺と餃子からの豆乳」をようやくいただくことができました。
餃子そのものも皮や餡へのこだわりが感じられて良かったのですが、やはりこのよだれ鶏のタレとの組み合わせて食べると餃子の風味に深みが出てきます。
大切な日にはコースを楽しむこともできますし、今回の様にカウンターで気軽にお酒とスペイン料理とともに餃子を楽しむこともできますよ。
TexturA (スペイン料理 / 日比谷駅、有楽町駅、銀座駅)
夜総合点★★★★★ 5.0