東京餃子通信編集長の塚田です。
幡ヶ谷といえばアンジャッシュの渡部さんもイチオシの您好があまりにも有名ですが、幡ヶ谷を中心とする京王新線沿いは、隠れた餃子の実力店揃いの激戦区。
今回はそんな激戦区の中から「鍋家」(KOYA)を紹介したいと思います。
幡ヶ谷駅と笹塚駅のちょうど間ぐらいに「鍋家 幡ヶ谷店」があります。他にも、阿佐ヶ谷と中村橋に支店があります。
ガラス窓越しに明るく活気のある店内の様子が見えます。
看板に上海台所と書いてあるように、上海系の中華居酒屋スタイルのようです。
この日はお一人様だったのでカウンター席に案内されます。
とりあえずビールを注文し、メニューをチェックします。
ビールはエビスビールでした。
点心類が豊富にあるのですが、ベーシックなところを抑えるため焼き餃子と水餃子をそれぞれ1人前注文しました。
上海台所だけあって、料理長のおすすめ第1位にワンタンが挙げられています。
点心以外の料理もかなり充実しています。今回はお一人様かつはしごの予定だったので餃子以外の料理を食べることは断念しましたが、グループで来ると色々と楽しめそうですね。
カウンターの上には木製の敷物のようなものが置いてありました。コースターにしては大きなこちらの使用方法はというと、、、
これは鍋敷きでした。
なんと、焼き餃子がお皿ではなくフライパンのまま出てくるのです。
どこかで見たことがあるスタイル、、、そう根津の海上海です。
フライパン以外にも手延べ皮の餃子のスタイルも、上海料理推しなところも、そういえばメニューの写真の撮り方も、色々と共通点があります。
この2店は何か関係があるのかもしれませんね。
餃子の焼き目はパーフェクト。焼きムラもなく色も美しいきつね色です。
熱々のフライパンの上に置かれているので、両面焼きとまではいきませんがヒダ側にも若干の焼き色が付いています。
箸で持ち上げても弾力が感じられる、モチモチした良い皮です。皮を伸ばしながらたっぷりの餡を閉じ込めています。
モチモチ、肉厚の皮の中には豚肉たっぷりの重量感のある餡がパンパンに詰まっています。
肉汁たっぷりというよりは豚の肉の旨味をしっかりと感じさせる餡です。ベースの味付けも非常にシンプル。
鍋家の餃子はタレをつけて完成します。
中国醤油をベースにしたオリジナルのタレ。
そこに自家製のラー油をたっぷりと加えます。このラー油は辛味よりも旨味に比重をおいています。
このオリジナルのタレを餃子にたっぷり絡ませると餃子の味が数倍深まります。これは酢醤油ベースのタレでは絶対に出せません。
続いて水餃子が登場。
中国では餃子は主食で麺類の一種とされていますが、鍋家の餃子を見れば誰もが納得するでしょう。
あくまでも皮が主役。餡は皮を美味しく食べるためのサポート役です。
焼き餃子とは異なる丸みを帯びた包み方です。
皮のもちもち食感と小麦の甘みが印象的。餡は焼き餃子同様に豚肉がしっかりしているのですが、それ以上に皮の美味しさに魅かれます。
タレなしでも楽しめる餃子ですが専用タレとラー油をつけると更に味変。焼き餃子よりも水餃子の方がタレの力でパワーアップしているような気がします。
今回は焼き餃子と水餃子だけしか食べられませんでしたが、いずれも相当に高いレベルの餃子でした。こうなると餃子以外の点心メニューやワンタンも気になるところ。
次回は上海の点心師が作る点心メニューを中心に色々なメニューも食べてみたいですね。