東京餃子通信編集長の塚田です。
今回も引き続き関西から餃子情報をお届け。
日本で最も高いビル「あべのハルカス」のある天王寺駅にやって来ました。
長らく日本一だった横浜のランドマークタワーを上回る地上300mの高さのビルです。
目的のお店はあべのハルカスの向かいにあるキューズモールの地下にある「アベノ珉珉」。
大阪の老舗餃子チェーン「珉珉」からのれん分けしたお店です。
もともとはあべの銀座商店街にあったのですが、一帯の再開発で現在はキューズモールでお店を営んでいます。
お店の前にはお得なセットメニューとして生ビールセットが紹介されていました。
朝11時からビールセットのニーズがあるというのがすごいですね。
夕方の中途半端な時間に寄ったのでほぼ貸し切り状態。
カウンターの端の席に座りました。
奥の方にもテーブル席があるようで、店内は想像以上に広かったです。
席についてメニューをチェック。
餃子は焼きが345円、水餃子が470円と、珉珉とは価格設定が異なります。
餃子以外にもメニューはかなり幅広く提供されていて、町中華としても居酒屋としても使えそうですね。
焼き餃子とハイボールを注文しました。
ハイボールを飲みながら焼き餃子の登場を待ちます。
数分後、、、
焼き餃子の登場です。
やや小ぶりの餃子が7個。
見た目からして他の珉珉と異なります。
薄皮を使ってかなりカリっと焼かれていますね。
珉珉の餃子は薄皮ではありますが、もう少ししっとり仕上げている感じなので、焼き方もかなり異なります。
薄皮を真ん中包み。
丁寧に包んでいます。
餡はねっとりとかなり練りこまれ、肉の旨味がしっかりと感じられます。
ニンニクは控えめですが、ニラが良い仕事をしていて小さいですが存在感のある餃子です。
テーブルの上には、丸正を彷彿とさせる唐辛子が用意されています。
これはチェーン店の珉珉では見たことがありません。
辛味でも独自路線を進んでいます。
大阪の餃子店としては珍しく、お酢と醤油が別々に用意されていて、タレを自分の好みで調合するスタイル。
私は薄めが好みなので、お酢比率の高いタレに唐辛子を大量投入。
この唐辛子は見た目ほど辛くはなく、どちらかと言うと旨味を足してくれます。
唐辛子入りのタレを餃子にたっぷりからめてパクリ。
この餃子は、この状態が完全体。
お酒のつまみとしても、ご飯の主菜としても、はたまた麺類やチャーハンのサイドメニューとしても、オールマイティな活躍ができそうな餃子です。
水餃子がやや高めの価格設定だったので、店員さんに焼き餃子と異なるものなのか確認すると、全く別の餃子とのこと。
餡にエビが入っていて、皮も全く異なるのだとか。
せっかくなので、水餃子を追加オーダーすることにしました。
こちらがその水餃子。
スープに入って、専用のタレを従えての登場です。
スープ餃子でタレ付きというのも珍しいですよね。
確かに店員さんが言うと通り、焼き餃子で使っている餃子とは全く異なります。
ひだをつけずに包んだ餃子を更に半分に折ったような、独特な包み方をしてあります。
皮も焼き餃子に比べて、かなり厚手でモチモチっとした食感の皮を使っています。
豚肉にエビが加えられた餡は、海老のプリプリ食感と甘みが印象的。
香味野菜には大葉が使われていて爽やかな風味に仕上げています。
上海のワンタンに近い気もします。
スープをしっかりと浸透させて食べると美味しいです。
更に専用ダレをつけると一気に味の方向性が変わるので面白いです。
甘酸っぱくて辛味もある四川料理のよだれ鶏にかかっていそうなタレです。
タレも餡もかなり試行錯誤された跡がうかがえる、オリジナリティの高い餃子でした。
珉珉からののれん分けという事で、餃子も同じなのかと思っていたら大間違い。
焼き餃子も水餃子もチェーン店では出せないような、こだわりを感じさせる出来栄えでした。
チェーン店の珉珉も、池袋や八重洲の東京に進出してきた店舗でしか食べたことがなかったので、千日前の本店など大阪の珉珉にも改めて訪れてみたいと思ました。
その上で、どっちの珉珉が好みなのか判断してみたいですね。