東京餃子通信編集長の塚田です。
前回に「味奉行」に引き続き、大阪からの餃子レポートです。
この日は仕事が早めに終わったので、以前大阪餃子通信で紹介をされていた「餃子の向こう皮」を訪問しようとJR天満駅へ。
お店の前まで来ると、営業開始時間を遅らせるという張り紙が。
仕方がないので引き返そうと来た道を戻ろうと振り返ると、そこに餃子屋さんっぽいお店を発見しました。
レンガ風の壁で一見すると餃子屋さんには見えないオシャレな雰囲気です。
表の看板には自慢の「THE ボイル餃子」と書かれてあります。
ボイル餃子ということなので茹で餃子専門店なのでしょうか。
店名は「clochette.83(クロシェットドット ハチサン)」。
せっかくなのでこちらのお店に入ってみることにしました。
時間が早かったこともあり、私がこの日最初の客だったようです。
美人店長さんが笑顔で迎えてくれました。
1Fはカウンター席。
2Fにもテーブル席が8席分あるそうです。
2016年の春に、別の事業をやっている企業の飲食店部門第1号として開店したそうです。
ボイル餃子は以下の4種類
- 旨みの豚
- ホンマに牛
- 辿り着いたらイタリアン
- 逆転のシーフード
この他に小さめのサイズの焼き餃子があるとのこと。
まずは旨味の豚とハイボールを注文。
カウンター越しに見える餃子の調理風景を肴にハイボールをちびちびと。
オーダーが入ると店長さんが餃子を包んで茹で始めます。
THE ボイル餃子は、ただのゆで餃子なのかと思いきや、茹でてから鉄板で焼くという斬新な調理方法でした。
鉄板の上で、茹で上がった餃子の両面に焼き色をつけていきます。
最後は蓋をして鉄板焼きのような感じの作り方。
茹でてから焼くので調理時間は10分ぐらい掛かります。
待つこと10分ほど、木製の皿にもられた豚肉のボイル餃子が登場。
盛り付けもキレイですね。
この辺は女性ならではの感性ですね。
餃子のサイズはかなり大きめ。
皮の直径は11~12cmぐらいあるのではないでしょうか。
皮の厚さもあるので食べ応えがありそう。
包み方にも特徴があり、ヒダを一切つけず二つ折りにして圧着しています。
一度茹でられた厚めの皮は、もちもち食感がかなり強く出ています。
餡は豚肉がたっぷりでジューシー。
下味もしっかりしているので、何もつけなくても美味しく食べられます。
にんにくやニラなどの香味野菜は使われていないようですね。
豚肉の旨味をダイレクトに楽しむため、酢コショウで食べることを勧められました。
酢コショウを餃子にたっぷりつけていただきます。
確かにこの餃子は酢コショウに合います。
豚の旨味が引き立ちますね。
餃子をもう一種類行ってみようと思いメニューを再チェック。
どれも気になったのですが、中でもこの店のオリジナリティの高そうなイタリアン餃子を選択。
合わせて赤ワインもいただくことにしました。
オーストラリアワインを中心に出しているとのことで、私の好みを伝えると、イタリアン餃子との相性も考えてスミスブルックというワイナリーのNaked Grape CabernetMerlotをオススメされました。
渋みもありしっかりとした味で好み通り。
イタリアン餃子は旨味の豚餃子と同じように茹でてから鉄板で焼かれ、最後にチーズとバジルソースを使って仕上げられています。
餃子というよりパスタのような雰囲気ですね。
イタリアン餃子にもヒダはありません。
焼き目も軽くつける程度。
食感というよりも香ばしい香りつけるのが目的なのかもしれませんね。
この調理方法については、狙いを店長さんにもう少し聞いてみればよかったです。
モチモチ皮に包まれているのはいろんな種類の野菜と椎茸、そして豚肉。
トマトソースで味付けがされています。
パスタソースのようなラタトゥーユのような。
ラタトゥーユだったらイタリアンじゃなくなっちゃうから、やはりパスタソースか。
チーズとバジルソースの効果もあって完全にイタリアンな味付けです。
一方で餃子のアイデンティティも残っています。
最後に皮を焼いているところで、餃子を感じるのかもしれないですね。
とても独創的な餃子でしたが、それぞれよく考えて作り込まれているバランスの良い餃子です。
安易に何か別の料理に寄せるのではなく、餃子の皮で包んで美味しく食べられるように仕上げられていてとても好感が持てますね。
東京で言うとGyoza Shackに近いものを感じました。
今回食べられなかった餃子は次回までの楽しみということで、また大阪に来た際には立ち寄りたいと思います。
クロシェットドット ハチサン (バル・バール / 天満駅、天神橋筋六丁目駅、扇町駅)
夜総合点★★★★★ 5.0