東京餃子通信編集長の塚田です。
蒲田は「你好」をはじめとした羽根付き餃子の有名店に牽引され餃子の町としての知名度もかなり高いですよね。
今回はそんな蒲田ではなく、京急羽田線の蒲田の隣駅「糀谷」にやってきました。
タレコミ情報を元にやってきたのですが、糀谷には長く続く町中華店がたくさんありました。
駅前の商店街を抜けていくと以前訪問した「万福食堂」が見えてきました。
万福食堂は、この昭和なたたずまいから、映画のロケ地になったり酒場放浪記に登場したりと、皆さんも知らず知らずのうちにどこかで見たことがあるかもしれないですね。
万福食堂を通り過ぎてそのまま真直ぐ歩いていくと「味一番」という町中華を発見。
ここもかなり年期の入ったお店で雰囲気がありますね。
味一番にも魅かれたのですが、今回の目的のお店はこちらではありません。
お目当てのお店は味一番の手前の少し手前の路地を右折したところにある「朋友」。
中国語読みの「パンヤオ」ではなく、そのまま日本語読みで「ホウユウ」と読みます。
ショーケースは、店内の熱気で曇っています。
店内はカウンター席とテーブル席が2卓。
全部で十数席のこじんまりとしたお店です。
私は厨房の中が見えるカウンターの端の席に座りました。
お店に入ったタイミングでは、先客は2人しかいなかったのですが、あっという間に満席に。
また、出前ではなく電話で注文した料理を自分でとりにくるお客さんも何人かいました。
店主さんとお客さんはみんな顔見知りの様子で。地元の方々に長年愛されているのが伝わってきます。
メニューは、一品料理から麺類、ご飯物までバランスよく用意されています。
カレーライスやカツ丼、オムライスなどもそろっている町中華の優等生的なメニュー構成。
私はタレコミ情報で見た五目チャーハンと餃子を注文。
先に五目チャーハンが登場です。
かまぼこ、鶏肉、玉子、グリーンピースなど具沢山。
しっとり系のチャーハンで安心感があります。
続いて焼餃子。
カウンター越しに餃子を作っているところは見えませんでしたが、これは手作り皮ですね。
やや細長くて可愛らしい形をしているのも特徴的です。
手延べ皮の特徴のモッチリ感としっとり感を兼ね備えた良い皮です。
皮が伸びるので余計なヒダはつけられていません。
ヒダ無しでも餡がたっぷり入っています。
焼き加減も良いですね。
強火でカリッと焼きあげられています。
餡はねっとりと良く練りこまれている一体感の強い餡。
豚肉とキャベツがベースですが、ネギ、ニラ、ニンニクなどの香味野菜もバランス良く使われています。
昭和の餃子を代表するような味付けです。
下味は、控えめなのでちょっと酢醤油で調整するのがオススメの食べ方です。
チャーハンやラーメンのサイドメニューとしても活躍できますし、皮がしっかりしているので主菜としても活きそうな餃子です。
業務用の冷凍餃子が簡単に手に入る時代に、町中華店でこんなに手間暇かけて作られた餃子に出会えるというのは奇跡に近いかもしれません。
色々なメニューがある町中華店で、餃子を皮から仕込むというのは本当に大変なことだと思いますが、引き続き頑張ってほしいですね。