東京餃子通信編集長の塚田です。
10月のGOTOトラベルで福島円盤餃子食べ歩きの旅の初日は飯坂温泉の「照井」と福島駅前の「山女」の2軒を回ったところでお腹も一杯かつ時間切れになりました。
福島の餃子専門店は夜営業のみで21時にはラストオーダーになってしまうところが多いため、時間的な制限がかなりあります。
また、一人前20~30個が標準的な量のため、ソロ活動だと2軒も回るとお腹いっぱいになってしまうのです。
2日目は朝ご飯を抜いて昼営業をやっている餃子専門店へ。
最初に足を運んだお店は、残念ながらコロナ禍の中、営業時間を短縮し昼営業を一時お休みになっていました。
気を取り直して2軒目に向かったのは「満腹」。
8年前の福島訪問時にも立ち寄った老舗中の老舗店。
福島円盤餃子の発祥のお店でもあります。
食べログには店舗移転と書かれていたので引越しされたのかなと思ってお店まで来てみると8年前と同じ場所、同じ建物に、同じ「満腹」の暖簾が掛かっていました。
開店の11時半に間に合わなかったので行列を覚悟して行ったのですが、幸運にも外で待っていたのは一組のみ。
10分ほどで店内に案内されました。
店内は壁一面に有名人のサインが。
流石、福島円盤餃子発祥のお店。
老舗餃子店であれな情報番組や雑誌で取り上げられることも珍しいことでは無いと思いますが、「満腹」のすごいところはあの国民的アニメ「サザエさん」に登場したことがるということ。
たまたま私もその回のサザエさんを見ていたのですが、つい声を出してしまうほどの衝撃でした。
「満腹」は餃子専門店なのでメニューもシンプル。
餃子以外のメニューはほとんどありません。
メニューに無いものの筆頭として挙げられるのがライス。
福島の餃子はご飯のおかずではございません。
かといって中国の様に主食という扱いでもございません。
つまりこういう事。
福島の餃子はおつまみなんですね。
だから多くのお店は夕方からの営業になります。
満腹は昼から営業をしていますがランチ営業というわけではなく、昼から呑めるってことだと私は理解したので正午前ではありましたがクラシックラガーの大瓶をいかせていただきました。
633は大人の義務教育ですよ。
満腹では皮も自家製、餃子包みも手作業。
そして1人前30個も入っているため、調理に相当な手間がかかります。
注意書きにもありましたが、オーダーから餃子が出てくるまでかなりの時間を要します。
15分ほど待ったところで厨房から大皿にのった餃子30個が登場。
並べ方も焼き方も、とっても美しい餃子ですね。
「照井」とも「山女」とも異なる並べ方、焼き方です。
底面の縁の部分を越えてきつね色の焼き色がついています。
とりあえず焼き上がった円盤餃子を眺めながら乾杯!
食べなくてもビジュアルだけでビールが飲めちゃいますね。
一口サイズの小さめな餃子です。
焼き面はサクッとした軽い食感。
皮は強力粉を良く練り、2日間以上熟成してから伸ばしているそうです。
創業者の教えを守り今でも手練りをしているとのこと。
全て手作業って本当に重労働だと思います。
良く練られ、熟成されているため薄めなのに弾力があります。
この皮はなかなか真似できない旨さです。
ふんわりと包まれた餡は白菜が主役。
脱水をした後でさらに冷蔵庫で2日間かけて水気を飛ばすという手間と時間をかけています。
白菜の他は豚肉と長ネギにニラが少々とオーソドックスな具材。
白菜と豚肉の旨味の相乗効果でシンプルながら奥深い風味です。
テーブルには専用ダレとラー油、ニンニクが用意されています。
こちらをお好みでブレンドしてタレを作ります。
私はラー油多め、ニンニク控えめでタレを調合しました。
最初はタレ無で食べ始めましたが30個もあるので途中から味変でタレ付き餃子へ。
辣油とニンニクを溶いたタレをつけると一気にパンチの強い餃子に味変。
これはビールに合います。
時にはダブルで行くと食べ応えがあり満足度も増します。
こんな食べ方をしていると30個なんてあっという間です。
周りのお客さんも一人一皿食べていたので、私が特別頑張っているわけではありませんよ。
8年ぶり2度目の訪問でしたが今回も大満足。
福島円盤餃子の元祖としてのプライドとこだわりが感じられる素晴らしい餃子でした。
水餃子は今回も食べずじまいだったので、次回こそ水餃子を食べたいですね。
帰りの新幹線の時間の関係でこの日の餃子食べ歩きは「満腹」一軒で終了。
今回は2日で3軒を回ることができましたが、まだまだ未踏の餃子店が福島にはたくさん残っています。
次回は8年間も空けずに、もう少し頻度高く福島円盤餃子の開拓を進めたいと思います。